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IPEの風 3/5/2007

花粉症の季節です.私は地球温暖化よりも,花粉症や黄砂の話を聞くたびに,人間が介在した環境破壊への責任と改善策を強く求めます.C.W.ニコル氏の意見「天然林・伐採やめ環境省に移管を」(朝日新聞3月3日)にまったく同感でした.本当に,森林と清流を再生したいです.

昨年末にゼミ生たちが忘年会で集まったとき,今年の大ニュースは何か? と私は尋ねました.このごろの若者は(と,つい思ってしまいますが)付き合い上手で,「このゼミでよい友人ができたことでェ〜す!」・・・なんて,お愛想をばかり言います.私は憮然として(?)答えました.・・・「朝鮮半島再統一!」

・・・・・「え!」とか,「グェ・・・!!?」とか,「それはないよな.」 まあ,そんな反応もありましたが,それでもパーティーの雰囲気を楽しむ彼らは,きっちりフォローしてくれました.「そうですね.今年はまだ,あと何日かありますから.」 ・・・・「だろう〜」.

惜しむらくは,新年の抱負として,「台湾独立」や「北海道独立」を唱えなかったことです.

財政赤字に苦しむ地方の町村が,中央からのお金目当てに市町村合併を繰り返す(その上,政治家が反対しないように,議員の身分を保証するマンモス議会にしてしまう).あるいは,ゴミ処理場や養護老人ホーム,ホスピス,外国人(工場労働者・ホステス・船員・漁師・農民・妻・窃盗団),少年院,刑務所,精神病院,自衛隊,・・・核燃料再処理施設や,ミサイル防衛網,核兵器などの大量破壊兵器の貯蔵庫を誘致する.

それくらいなら,いっそ若者が集まって,村を守るために独立運動を始めてはどうですか? アメリカや中国,ロシアに空爆される前に!

ヨーロッパの統合では,地域の独立や通貨統合が制度化されつつあります.国境を越えて,一定の合意やルールが共通の規制や補助金をもたらし,もちろん,空爆されることも無いでしょう.グローバリゼーションでは,廃墟は廃墟,移民は移民,治安が失われたら,自分で避難するしかなさそうです.アジア共同体は,まだ,ありません.それが必要だ,という意見も実際は多くないと思います.タイ愛国党や,シンガポール人民行動党,台湾民進党,中国共産党,自民党や民主党が,同じ議会に参加すること,上海,マニラ,大阪,などの失業者やホームレスが同じ社会保険の給付を受けること,同じ労働組合や小学校に属し,同じ就職機会を得ること.差別の無い結婚,臓器移植,養子,兵役,老後,・・・「共同体」とは,そういうものであるはずです.

ファンド・マネージャーとして巨万の富をつかみたい,アジアのビル・ゲイツになりたい,グーグルを超えたい,などと抱負を語る学生が一人もいないのは,ある意味で,残念なことです.しかし,ビジネスの世界で起業や革新が求められ,社会的に高く評価されるように,政治の世界でも起業や革新が求められます.重要で不可欠な生命線を支配しながら,独占や旧秩序に蝕まれた分野にこそ(ちょうど石油や天然ガスのパイプラインのように),最も大きな利益と社会的革新の可能性が埋まっている,と思います.公的権限と税金,賄賂のパイプラインです.・・・若者が地方議会に立候補する選挙資金のファンドを,財界は作ってください.もしファンドを得て当選した場合,彼らの政治活動は詳しくモニターし,公開します.また,その給与は選挙区の住民の所得水準を反映します.

NHK教育で,野村万才氏が狂言について語っていました.シェークスピアを狂言で演じる.それにより,若い人にも,面白いという関心が高まる.しかも,シェークスピアで狂言を演じる.同じ素材を,狂言ならこのように料理できる.それより,海外でも狂言のすばらしさを知ってもらう.

BS・NHKで観た「作曲家・久石譲の挑戦:アジアの風に吹かれて」にも感銘を受けました.『風の谷のナウシカ』や『となりのトトロ』など,アニメ映画と組み合わせた,歌うような名曲で多くのファンを得ました.しかし,その原点は1960年代のミニマル・ミュージックだった,と言います.多国籍な演奏者たちに囲まれて,アジアの諸都市を演奏旅行します.

演劇や音楽の世界において,こうした気迫ある挑戦が続いているのです.

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